日本における破産制度について
破産とは、端的に表現するなら「全財産を失うこと」です。法制度上でいうと、借金をした人(債務者)が、その借金の完済が不可能になる「状態そのもの」のことであり、同時にお金を貸した人(債権者)に対し、完済不能となった債務者が保持している財産を公平に分配するために行われる「手続き」のことでもあります。

さてその破産の中で、債務者自身が裁判所に申し立てを行い、上記の手続きの開始決定がなされた場合、これを通常、自己破産と呼んでいます。ここでは日本の破産制度のおおまかな流れを見ていきます。
不動産用語「抵当権者」とは

自己破産は「債務者自身の申し立て」を裁判所が認めることによって開始となります。多くの場合一定の経済的破綻をきたした債務者は、そのときの財産状況と債権者のリストを作成し、既定の申立書とともに裁判所へ「支払い不能である旨」の申し立てを行います。このとき、債務者の申し立てに嘘は無いか。具体的には「借金を実際より多く申告」したり「保持している財産を隠している」などといった不正行為が無いかがチェックされます。なお不正が発覚した場合、破産が認められないばかりか犯罪行為として処罰の対象となることもあります。

また裁判所は、今後始まる破産手続きの支障となりそうな事案を解消するため、必要に応じ全ての債権者に対し、強制執行や仮差押えなどの「借金の取立て」や、債権者による債務者の財産処分を禁じる包括的禁止命令を出すことが出来ます。
法律関連用語「抵当権」法テラス|法律を知る 相談窓口を知る 道しるべ

手始めに「手数料、収入印紙、切手代金」といった破産の手続き費用の支払いを債務者にさせたのち、申し立てを受けた裁判所による破産手続きが開始されます。

裁判所は債務者の残った財産(破産財団)を管理・処分させるために破産管財人を選任します。通常は弁護士が選任対象で、以後債務者の代理としての手続きも進めていき、基本的に全ての財産は処分され、債権者に公平に分配されることになります。しかし多くの場合、裁判所は債務者の経済状況を鑑み、破産管財人を選任する前に残債対する免責を認めるため、管財人が選任されることなく債務者の「破産と免責」が成立(同時廃止)します。

つまり、本来目的のひとつであった「残った財産を債権者に公平に分配する」という意味合いは薄れ、債務者の免責(借金の帳消し)を主目的とした制度運用がなされていると言えるでしょう。
日本の破産制度は「借金の末の破綻」ではなく「再生のための出発点」として位置づけられているのです。
仙台 任意売却